結論
HMC2026(ホテルマーケティングカンファレンス2026)は、ホテル・旅館の集客と売上をテーマにした2日間のカンファレンスです。2026年11月10日(火)・11日(水)に東京・茅場町のKABUTO ONEとオンラインで開かれ、参加は無料。主催はホテル・旅館専門のデジタルマーケティング支援会社、株式会社micadoで、一般社団法人宿泊施設関連協会(JARC)が後援しています。
講演は2日間で15本あり、自社予約(直販)、AI経由の予約、Googleマップと口コミ、SNS、インバウンド、レベニューマネジメント、清掃や接客教育までを扱います。登壇者の多くは協賛企業の担当者で、講演には各社のサービス紹介が含まれます。また、申し込んだ人の氏名・役職・視聴履歴などは、本人の同意のもとで協賛企業に提供されるとプライバシーポリシーに明記されています。役職ごとに聴く講演を絞り、自施設の数字と質問を持って行くと、無料のイベントを取材の場として使えます。
はじめに
インバウンドに支えられて売上は伸びているのに、OTA手数料や広告費、人件費がかさんで利益が残りにくい。2026年のホテル・旅館の経営でよく聞かれる悩みです。HMC2026は、この「売れている今こそ、次の宿泊経営を学ぶ」を掲げ、集客と売上の打ち手を現場目線で紹介する場として企画されています。
第1回の「HOTEL MARKETING CONFERENCE」(2024年)には宿泊施設に関わる約800人が参加し、約52%が経営者・支配人・マネージャー層だったと主催者は公表しています。登壇企業は前回の8社から最大18社規模に広がりました。本記事では、公式サイトとプレスリリースをもとに、開催概要、全講演の一覧、役職別の聴きどころ、参加前に知っておきたい点を整理します。
なお、本記事は編集部が独自に調べて執筆したものです。hotelx.techと、主催の株式会社micado・後援団体・協賛企業との間に、取引・協賛・掲載依頼などの関係は一切ありません。
開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | ホテルマーケティングカンファレンス2026(Hotel Marketing Conference 2026、HMC2026) |
| 日時 | 2026年11月10日(火)10:00〜/11日(水)12:15〜。両日18:00〜20:00に懇親会(無料) |
| 会場 | KABUTO ONE 4F ホール(東京都中央区日本橋兜町7-1、東京メトロ日比谷線・東西線 茅場町駅直結)とオンライン(バーチャル会場) |
| 参加費 | 無料。1回の申し込みで会場とオンラインの両方に参加できる |
| 対象 | 宿泊施設の経営者・支配人・マネージャー、マーケティング担当者 |
| 主催・後援 | 主催:株式会社micado(2019年12月設立。ホテル・旅館専門のデジタルマーケティング支援、OTA運用代行、SNS運用代行、Webサイト制作ツール) 後援:一般社団法人宿泊施設関連協会(JARC) |
| 会場の構成 | メインステージ、セミナー席、ブース出展エリア |
| 参加特典 | 申込者限定のeBook「宿泊施設の売上最大化ロードマップ」、来場者プレゼント(各日150名・数量限定)、アンケートや来場で貯まる「HMCマイル」による景品抽選、登壇・出展企業のサービスの限定セール(2026年12月12日まで) |
| 宿泊優待 | HOTEL SUI 神田 by ABEST・HOTEL SUI 赤坂 by ABEST が通常価格から15%割引(11月9日〜11日のうち最大3泊、予約リンクは申し込み後に表示) |
オンライン参加は、会場を模したバーチャル会場を歩いてセッションや出展ブースを回る形式です。シフトの合間に気になる講演だけ視聴する使い方も想定されています。
全15講演の一覧
公式サイトのセッションスケジュール(2026年10月20日時点)です。内容は変更になる場合があります。
DAY1:11月10日(火)
| 時間 | 講演(要旨) | 登壇者 |
|---|---|---|
| 10:00〜10:15 | オープニングセッション | 株式会社micado 代表取締役CEO 田代貴彦氏 |
| 10:30〜11:00 | 多言語対応の先にある「データ活用」:電話問い合わせから館内放送・有事対応まで、多言語の接客をスタッフ全員で自己完結できる仕組みと、会話データの活用 | コニカミノルタジャパン 和泉遼氏 |
| 11:15〜11:45 | triplaが定義するAI時代の新集客スタンダード:AIを自社予約の拡大にどう使うか | tripla 代表取締役CEO 高橋和久氏 |
| 12:45〜13:15 | AI経由の予約は、どう生まれるのか:旅行者1,620人の調査から、AIの提案後に候補から外れるホテルの理由を分析 | 宿研 マーケティング室 濱田周作氏 |
| 13:30〜14:00 | Googleマップと口コミ集客:訪日客の宿選びで重視されるマップと口コミの獲得・分析手法 | mov 徳永達也氏 |
| 14:15〜14:45 | ホテル収益を最大化する「実行型」レベニューマネジメント:プライシングに限らないRMの役割、組織での位置づけ、外部委託の実情 | Clavis Partners 代表取締役 杉山康之氏 |
| 15:00〜15:30 | 動画マニュアルで仕組み化するホスピタリティ教育:人に依存しがちな接客品質を動画で標準化する | Tebiki 小田島怜汰氏 |
| 15:45〜16:15 | 生成AIからAIエージェントへ:多言語の会話で宿泊予約まで完結するAIエージェントの実例とデモ | Kotozna 代表取締役 後藤玄利氏 |
| 16:30〜17:00 | 空室は広告費になる:TikTok GOで平日の空室をクリエイターの投稿に変え、OTAの予約ページへつなぐ | studio15 畠山翔氏 |
DAY2:11月11日(水)
| 時間 | 講演(要旨) | 登壇者 |
|---|---|---|
| 12:15〜12:45 | CRMとDXが切り拓く宿泊事業の未来図(詳細は近日公開) | コネクター・ジャパン 金沢裕貴氏 |
| 13:00〜13:30 | VUCAの時代、ホテル経営の「次の一手」をどう見つけるか:特定の客層・チャネル・施策への依存をデータで捉える | バリューコマース 取締役 安房正浩氏 |
| 13:45〜14:15 | OTA依存からの脱却と、インバウンド「デジタル資産」の構築:OTAの新規獲得は続けつつ、SNSやメディアで直販比率を段階的に高める | Onwords 藤野浩平氏 |
| 14:30〜15:00 | 清掃を通じてホテルブランドを守り、育てる「ブランドキーピング」:清掃をコストではなくブランドへの投資と捉える品質基準と人材育成 | エムエムインターナショナル 宋晟赫氏 |
| 16:00〜16:30 | SNSからの予約で8割?「いつか行こう」を集めるホテルのSNS戦略 | PLAN-B 岡田清亮氏 |
| 16:45〜17:30 | トークセッション「変わるホテル、変わらない価値」:DXとマーケティング、ホスピタリティ、現場の賃金の関係を議論 | micado 田代貴彦氏、東洋大学 国際観光学部 徳江順一郎准教授、タップ 辻慎太郎氏 |
役職別の聴きどころ
15本すべてを聴く必要はありません。自分の担当で判断に使える講演を選び、聴く前に「何を確かめたいか」を決めておくと持ち帰りが変わります。
| 役職 | 注目の講演と、確かめたいこと |
|---|---|
| 経営者・総支配人 | Clavis Partners(RMの組織での位置づけ、内製か外部委託か)、バリューコマース(客層・チャネルへの依存をどう測るか)、最終日のトークセッション(DXと賃金の関係) → 自館の売上の何割を1つのチャネル・客層に頼っているかを手元に持って行く |
| マーケティング・予約担当 | tripla・Onwords・コネクター・ジャパン(直販とCRM)、宿研(AI経由の予約)、mov(Googleマップと口コミ)、PLAN-B・studio15(SNS・ショート動画) → 直販比率、自社予約エンジンの転換率、OTA手数料の総額を把握しておく |
| レベニューマネージャー | Clavis Partners(実行型RM)、バリューコマース(データ活用) → 価格の上げ下げ以外に、販売チャネルや在庫の配分をどう決めているかを比べる。ADR・RevPARの推移と比べる材料にする |
| 宿泊・客室部門の責任者、教育担当 | コニカミノルタジャパン(多言語対応の偏りと離職)、Tebiki(動画マニュアル)、エムエムインターナショナル(清掃の品質基準)、Kotozna(多言語AI) → 外国語対応が特定のスタッフに偏っていないか、新人教育に何時間かけているかを数えておく |
会場では出展ブースで担当者に直接相談でき、両日18時からの懇親会では登壇者とも話せます。サービスを比べるなら、ブースで各社に同じ質問をするのが効率的です。
- 導入している施設の規模と業態(客室数、ビジネスホテルか旅館か)
- 費用の内訳(初期費用、月額、成果報酬の有無と料率)
- 使っているPMS・サイトコントローラー・予約エンジンとの連携の有無
- 効果の数字の出し方(導入前後の比較か、何と比べたか、期間はどれだけか)
- 解約の条件と、蓄積したデータを持ち出せるか
参加前に知っておきたいこと(デメリット・リスク)
- 参加者の情報は協賛企業に提供される:HMC2026のプライバシーポリシー(2026年10月8日更新)は、協賛企業への第三者提供(リード提供)を明記しています。PLATINUM・GOLDの協賛企業には全参加者のリスト(視聴履歴を含む)、登壇企業には自社の講演を視聴した人のリスト、すべての協賛企業には本人がその企業に名刺を置く・資料請求するなどの操作をした情報が渡ります。提供される項目は氏名、会社名・役職、メールアドレス、電話番号、宿泊施設名、アンケート回答などです。申し込み後に各社から営業の連絡が来ることを前提に、連絡を受ける窓口(個人の携帯か、部署の代表か)を決めてから申し込むとよいでしょう。開示や第三者提供の停止は、micadoのお客様対応窓口に請求できるとしています
- 講演は協賛企業によるもの:15本のうち、主催者によるオープニングと最終日のトークセッションを除く13本は、協賛企業の担当者が登壇し、各社のサービスや調査を紹介する内容です。講演で示される数字(例:宿研の旅行者1,620人調査、Kotoznaの導入400施設・7万室、Onwordsの会員80万人)は各社の発表で、第三者が検証したものではありません
- 扱わないテーマもある:プログラムは集客・予約・SNS・AI・教育に集中しており、客室単価の設定そのもの(ラックレートやBARの決め方)、法令対応、設備投資の判断などは中心テーマではありません
- オンライン参加の限界:バーチャル会場でもブース訪問はできますが、懇親会での登壇者との会話や来場者プレゼントは会場参加が前提です
- 現場を空ける負担:DAY1は10時から17時まで続きます。全部に出るより、担当ごとに講演を割り振って社内で共有する方が、シフトへの影響を抑えられます
まとめ
HMC2026は、ホテル・旅館の集客と売上に関わるサービスや考え方を、2日間・無料で聞き比べられるカンファレンスです。直販、AI検索、口コミ、SNS、多言語対応、レベニューマネジメント、清掃・教育まで、2026年の宿泊経営で話題になっているテーマがひととおり並んでいます。
一方で、講演の多くは協賛企業によるもので、参加者の情報は協賛企業に渡ります。自施設の数字と、各社に聞く同じ質問を用意して参加することで、売り込みを受ける場から、取引先を選ぶための比較の場に変えられます。専門用語に迷ったときは、ホテル業界用語集も参照してください。CRMやメール配信の基本はホテルMA(マーケティングオートメーション)の解説で整理しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. HMC2026とは何ですか?
株式会社micadoが主催する「ホテルマーケティングカンファレンス2026」の略称です。ホテル・旅館の集客と売上をテーマに、2026年11月10日・11日に東京・茅場町のKABUTO ONEとオンラインで開かれます。
Q2. 参加費はかかりますか?
会場・オンラインとも無料です。1回の申し込みで、会場とオンラインのどちらにも参加できます。両日18時からの懇親会も無料です。
Q3. どんな人が対象ですか?
宿泊施設の経営者・支配人・マネージャーと、マーケティング担当者が主な対象です。前回(2024年)は約800人が参加し、約52%が経営者・支配人・マネージャー層だったと主催者は公表しています。
Q4. 会場はどこですか?
KABUTO ONE 4F ホール(東京都中央区日本橋兜町7-1)です。東京メトロ日比谷線・東西線の茅場町駅に直結しています。
Q5. 申し込むと個人情報はどう扱われますか?
プライバシーポリシーで、本人の同意のもと協賛企業に提供すると定めています。協賛プランによって、全参加者のリスト(視聴履歴を含む)、自社講演の視聴者のリスト、ブースで名刺を置いた人の情報などが提供されます。
Q6. 遠方から参加する場合の宿泊は?
参加者限定で、HOTEL SUI 神田 by ABEST と HOTEL SUI 赤坂 by ABEST が通常価格から15%割引になります。対象は11月9日〜11日のうち最大3泊で、予約用のリンクは参加申し込みの後に表示されます。
Q7. 当日参加できない場合は?
当日はオンラインのバーチャル会場でも視聴できます。後日のアーカイブ配信の有無は、申し込み前に主催者の案内で確認してください。
出典:HMC2026公式サイト(トップページ、セッションスケジュール、協賛企業一覧、利用規約、プライバシーポリシー。2026年10月20日閲覧)、株式会社micado「日本最大級のホテルマーケティングカンファレンス『HMC2026』11/10・11開催」(PR TIMES、2026年6月2日)、観光経済新聞「売上は過去最高なのに、なぜ利益が残らないのか ――HMC2026 11月10日、11日開催」(2026年10月5日、主催者による寄稿)

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