結論
2026年10月1日、改正労働施策総合推進法により、従業員を1人でも雇うすべての事業主にカスタマーハラスメント(カスハラ)対策が義務付けられます。中小企業への猶予はありません。厚生労働省の指針(令和8年厚生労働省告示第51号)が求める措置は10項目で、方針の明確化、相談窓口、事後対応、悪質事案への対処方針などが含まれます。
ホテルが他業種と決定的に違うのは、「出入り禁止」「サービス提供の拒否」という抑止策を、旅館業法第5条の範囲内でしか使えない点です。指針自体も、対処は「法令の制限内において」行うものとし、業法でサービス提供義務が定められている場合への留意を求めています。つまりホテルのカスハラ対策は、労働法(従業員を守る義務)と旅館業法(宿泊を拒めない原則)の二つを噛み合わせて設計しないと完成しません。本記事では一次資料をもとに、その噛み合わせ方を整理します。
はじめに:施行まで2週間、ホテルだけが抱える「二重構造」
カスハラ義務化の一般的な解説は、すでに数多く出ています。当サイトでも、人事部門の視点で離職を防ぐためのSOPを紹介しました。一方で、宿泊施設が本当に迷うのは「どこまでならお断りしてよいのか」という線引きです。
2026年9月7日付の観光経済新聞は、日本旅館協会が6月に「カスタマーハラスメント防止対策 宿泊業界団体マニュアル」を策定したと報じました。記事によれば、マニュアルは会員施設などへのアンケートで集まった約400件の事例をもとに場面別の対応を整理し、長時間拘束への対応時間の目安を「30分程度」と明示しています。全旅連(全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会)や全日本ホテル連盟とも連携して展開しているとのことです。業界として共通の物差しを持とうとする動きが、施行直前になって本格化しています。
本記事では、次の一次資料を突き合わせ、ホテル特有の論点に絞って解説します。
- 厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(2026年2月26日告示)
- 厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版)」
- 旅館業法第5条、同法施行規則第5条の6、厚生労働省「改正旅館業法」特設ページ
義務化で何が求められるのか:10の措置をホテル業務に置き換える
カスハラの定義は「3要素すべて」
指針は、職場におけるカスハラを次の3要素をすべて満たすものと定義しています。
- 顧客等の言動であること
- 業務の性質などに照らして、社会通念上許容される範囲を超えたものであること
- 労働者の就業環境が害されること
ホテルにとって重要なのは「顧客等」の範囲です。宿泊客だけでなく、取引の相手方、施設の利用者とその家族、施設の近隣住民、今後利用する可能性がある人まで含まれます。宴会の法人幹事、旅行会社やOTA※注1の担当者、レストランだけを使う地域客、予約前の問い合わせ客も対象になり得ます。電話やSNSなど、インターネット上の言動も含まれます。
一方で、苦情のすべてがカスハラになるわけではありません。社会通念上許容される範囲の申し入れは「正当なクレーム」です。また、障害のある人が不当な差別的取扱いをしないよう求めたり、社会的障壁の除去を必要としていると伝えたりすること自体は、カスハラに当たらないと明記されています。
10の措置と、ホテルでの具体化
指針が「講じなければならない」とする措置を、宿泊施設の実務に置き換えると次のとおりです。
| 指針の措置(義務) | ホテルでの具体化の例 |
|---|---|
| ①毅然と対応し従業員を守る方針の明確化・周知 | 経営トップ名で基本方針を出す。バックヤード掲示と、宿泊約款と並べた自社サイトへの掲載 |
| ②カスハラの内容とあらかじめ定めた対処の周知 | 「一人で対応しない」「責任者に引き継ぐ」「犯罪に当たり得る言動は通報」を部門別に明文化 |
| ③相談窓口の設置・周知 | 夜勤帯でも連絡できる窓口にする。既存のパワハラ窓口との一本化も可 |
| ④窓口担当者が適切に対応できる体制 | 「カスハラか判断に迷うケース」も受け付ける運用にする |
| ⑤事実関係の迅速・正確な確認 | 防犯カメラ映像、通話録音、PMS※注2の対応履歴を保全する手順を決める |
| ⑥被害者への配慮 | 担当替え、シフト調整、メンタルヘルス相談につなぐ |
| ⑦再発防止措置 | 事例を匿名化して共有し、研修を実施する。サービス側の不備が原因なら、それ自体を改善する |
| ⑧特に悪質な事案への対処方針と体制 | 警察通報、警告文、宿泊拒否の判断を誰がどう行うかを決める(旅館業法の範囲内で) |
| ⑨相談者のプライバシー保護 | 相談記録へのアクセス権限を限定する |
| ⑩相談を理由とする不利益取扱いの禁止 | 就業規則などに明記して周知する |
措置を怠った場合は、都道府県労働局による助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わなければ公表の対象にもなり得ます。加えて、対応を怠った結果として従業員の心身に被害が出れば、安全配慮義務違反として損害賠償を請求されるおそれもあります。
ホテル特有の論点1:「出禁」は旅館業法第5条の範囲でしか使えない
宿泊を拒めるのは4つの場合だけ
旅館業法第5条第1項は、次の場合を除いて宿泊を拒んではならないと定めています。
- 特定感染症の患者等であるとき
- 賭博その他の違法行為、または風紀を乱す行為をするおそれがあると認められるとき
- 負担が過重で、他の宿泊者へのサービス提供を著しく阻害するおそれのある要求(特定要求行為)を繰り返したとき
- 宿泊施設に余裕がないとき、その他都道府県が条例で定める事由があるとき
厚生労働省は、この4つにない拒否事由を宿泊約款に定めても無効で、それに基づく拒否は旅館業法違反になるとしています。2023年12月の法改正でカスハラ対応として追加されたのが第3号です。
「特定要求行為」の中身と、拒否までの手順
施行規則第5条の6は、特定要求行為を次の2類型に限定しています。いずれも「他の宿泊者に対する宿泊に関するサービスの提供を著しく阻害するおそれのあるもの」であることが前提です。
- 実現が容易でない要求:宿泊料の減額など(障害者が社会的障壁の除去を求める場合を除く)
- 粗野・乱暴な言動などを交えた要求:その人への接遇に、通常必要とされる以上の労力を要するもの
厚労省は具体例として、不当な値引き・慰謝料・アップグレード・レイトチェックアウトの繰り返し要求、上下左右の部屋に客を入れるなという要求、特定の従業員を出勤させるなという要求、土下座の要求、泥酔者による長時間の介抱の要求などを挙げています。
手順にも決まりがあります。要求に応じられない場合は、まず「その要求には応じられないが、宿泊自体は受け入れる」と説明し、それでもなお繰り返されたときに初めて拒否できる、というのが厚労省の整理です。一方、暴行や脅迫、「宿泊料をタダにしなければSNSに悪評を載せるぞ」といった犯罪に当たり得る行為は第2号の問題となり、「繰り返し」は要件になりません。
なお「宿泊しようとする者」には、既に泊まっていて2泊目以降を予定している人も含まれます。連泊中の客について、翌日以降の宿泊を断る判断もあり得るということです。
拒否したら理由を記録し、3年間保存する
改正法附則と施行規則により、第1号または第3号を理由に宿泊を拒んだ場合は、拒否の理由、日時、拒否された人と対応責任者の氏名、拒否に至るまでの経過の概要などを書面か電磁的記録で作成し、3年間保存する必要があります。これは、カスハラ指針が求める「事実関係の確認」の記録とほぼ重なります。記録様式を一本化し、労務用と旅館業法用で二重に書かせないことが、現場の負担を減らす近道です。
二つの「カスハラ」の違いを比較する
| 観点 | 労働施策総合推進法のカスハラ | 旅館業法の特定要求行為 |
|---|---|---|
| 目的 | 従業員の就業環境を守る | 宿泊拒否ができる場面を限定する |
| 対象者 | 宿泊客、宴会・レストラン客、取引先、近隣住民など広い | 宿泊しようとする者(2泊目以降を含む) |
| 成立要件 | 3要素(1回の言動でも該当し得る) | 規則の2類型+他の宿泊者へのサービス阻害のおそれ+繰り返し |
| 事業者の対応 | 10の措置(義務) | 宿泊を拒否できる(義務ではない)。拒否時の記録保存 |
| 主な留意点 | 正当なクレーム、障害者の合理的配慮の求めは対象外 | 「みだりに拒まない」、理由を丁寧に説明できるようにする |
ここから分かるのは、「カスハラに当たる」と社内で認定しても、それだけで宿泊を拒否できるとは限らないということです。逆に、宿泊を伴わないレストランや宴会の利用は第5条の直接の対象外です。こうした利用は、一般の契約の考え方と障害者差別解消法などの枠内で判断することになります。対処方針(措置⑧)は、宿泊部門とそれ以外の部門で分けて書くのが実務的です。
ホテル特有の論点2:障害者差別解消法との線引き
2024年4月から、民間事業者にも障害者への合理的配慮※注3の提供が義務付けられています。カスハラ指針も旅館業法施行規則も、社会的障壁の除去を求めることをカスハラや特定要求行為から明確に除外しています。
厚労省の整理では、深夜で業者に連絡がつかない状況で過重な対応を繰り返し求められる場合でも、それが社会的障壁の除去の求めであれば第3号の対象外です。ただし、その求め方が粗野・乱暴な言動を伴い、通常以上の労力を要する場合には、第3号に該当し得るとされています。「要求の内容」と「求め方」を分けて判断する、という考え方です。
旅館業法第3条の5第2項は、高齢者や障害者などに適切なサービスを提供するための従業員研修を、営業者の努力義務としています。カスハラ研修と接遇研修を別々に行うと、「断ってよい」だけが現場に伝わるおそれがあります。厚労省と観光庁が2025年3月に公表した宿泊施設向け接遇研修ツールと、同じ研修枠で扱うのが安全です。
ホテル特有の論点3:24時間営業・ワンオペ・客室という密室
指針は、周知すべき対処の例として「可能な限り労働者を一人で対応させない」を挙げています。ところが宿泊施設には、深夜のワンオペフロント、客室への単独入室、酒席の対応など、一人で対応せざるを得ない場面が構造的にあります。
- 夜間帯:駆け付けられる責任者の連絡網、系列施設や遠隔フロントによるバックアップ、警備会社との通報ルートを決めておく
- 客室対応:クレームで呼ばれた場合はドアを開けたままにする、二人で行く、廊下で話すなどの基準を決める
- 長時間拘束:厚労省マニュアルは、膠着状態になってから30分程度でお引き取りを願う例を示しています。ただし時間はあくまで一例で、身の危険を感じたら時間に関係なく通報してよいと明記しています
- 電話:対応時間の上限と録音の告知を定型化する。AI電話応対の転送基準に「カスハラの疑いがあれば責任者へ」という分岐を入れておくと、一次対応者を守りやすくなります
少人数運営の施設ほど、この「一人にしない仕組み」は人員ではなく連絡手段とルールで補うことになります。
ホテル特有の論点4:派遣・委託清掃・テナント、そして自社が加害側になる場面
ホテルの現場には、雇用主の異なる人が混在しています。指針とマニュアルの整理は次のとおりです。
- 派遣スタッフ:派遣元だけでなく、派遣先であるホテルも自社の従業員と同様に措置を講じる必要があります
- 業務委託の清掃スタッフ、テナント飲食店の従業員:他社の労働者なので措置義務の直接の対象ではありません。ただし、同じ方針を示し、相談があれば対応するよう努めることが「望ましい取組」とされています。客室清掃中の被害は委託先の従業員に起きやすいため、委託契約に報告ルートを書き込んでおくべきです
- 自社が加害側になる場合:ホテル従業員がリネン業者や委託清掃会社、旅行会社の担当者に過度な要求をするケースです。他の事業主から事実確認などの協力を求められたら、応じるよう努めなければなりません。取引先への言動に注意を払う研修は、事業主の責務として位置付けられています
ホテル特有の論点5:口コミ・SNSと外国人スタッフ
日本旅館協会によれば、会員施設からの相談で特に多かったのが、OTAの口コミやSNSなどインターネット上の投稿をめぐる問題でした。ここは線引きが重要です。事実に基づく低評価の口コミは、それだけではカスハラになりません。一方、厚労省の改正旅館業法ページは、「SNSにこの旅館の悪評を載せるぞ」と具体的な害悪を告げれば脅迫罪、「宿泊料をタダにしなければ悪評を載せる」と脅せば恐喝未遂罪が成立し得ると例示しています。判断の対象は投稿の有無ではなく、投稿をちらつかせて要求を通そうとしたかどうかです。
もう一つは外国人スタッフへの言動です。同マニュアルでは、「外国人は信用できないから日本人スタッフを呼べ」といった発言を明確なカスハラ行為と位置付けています。外国人材の定着に取り組む施設ほど、方針に差別的言動を明記しておく意味は大きくなります。
DX担当が押さえるべき「記録」の扱い
カスハラ対策は、録音・録画・対応履歴というデータの運用でもあります。
- 録音・録画:厚労省マニュアルは、個人情報保護法などを守ったうえで行うよう注記しています。利用目的に「トラブル対応の記録」を含め、館内掲示や電話ガイダンスで知らせます。改正個人情報保護法の解説で扱った顔画像の論点も、防犯カメラの運用とあわせて確認しておくべきです
- PMSのゲストメモ:「要注意客」の記載は、事実と対応結果に限定します。感情的な表現や、障害・国籍を理由にした注記は、それ自体が差別的取扱いの火種になります
- 他社との情報共有:いわゆるブラックリストを本人の同意なく系列外の施設と共有すると、個人データの第三者提供の規制に抵触し得ます
- 宿泊拒否の記録:3年間の保存義務があるため、保存先と閲覧権限をあらかじめ決めておきます
10月1日までに最低限やることチェックリスト
- 経営トップ名の基本方針を作り、従業員に周知する(自社サイトへの掲載も検討)
- カスハラの具体例と対処手順を、宿泊・料飲・宴会・予約センターの部門別に文書化する
- 宿泊拒否の判断は旅館業法第5条の各号に沿って行うことを方針に明記し、約款に独自の拒否事由がないか点検する
- 夜間も含めて機能する相談窓口とエスカレーション先を決める
- 事実確認・宿泊拒否の共通記録様式を作り、3年保存の場所を決める
- 悪質事案の対処(警察通報、警告文、宿泊拒否)を判断する責任者と、弁護士・警察との連携先を決める
- 就業規則に、相談者のプライバシー保護と不利益取扱いの禁止を明記する
- 派遣元・委託先と、被害発生時の報告・協力ルートを合意する
- 合理的配慮の研修とカスハラ研修を、同じ研修枠で実施する
- 録音・録画の利用目的の掲示と、PMSメモの記載ルールを整える
デメリット・リスク:過剰適用が新たなトラブルを生む
義務化への対応を急ぐと、次のような副作用が起こり得ます。
- 「みだりな宿泊拒否」:旅館業法第5条第2項は、宿泊を拒む場合に客観的な事実に基づいて判断し、求めに応じて理由を丁寧に説明できるようにすることを求めています。現場判断だけで拒否する運用は、旅館業法違反や差別の問題に発展しかねません
- 正当なクレームの封殺:指針は、カスハラの背景に商品・サービス・接客の問題やコミュニケーション不足もあると指摘しています。「カスハラです」の一言で終わらせると、改善の機会と口コミ評価を同時に失います
- 記録の目的外利用:録音・録画や要注意客メモが、本来の目的を超えて使われるリスクがあります
- 現場の迷い:判断基準が曖昧なまま「毅然と」とだけ伝えると、従業員は萎縮するか、逆に過剰に反応します
まとめ
2026年10月のカスハラ対策義務化は、すべての事業主に10の措置を求めるものです。ただしホテルでは、悪質な客への対処は旅館業法第5条の範囲内に限られ、障害者差別解消法の合理的配慮とも両立させなければなりません。
設計のポイントは3つです。対処方針を宿泊部門とそれ以外で分けて書くこと、宿泊拒否は「説明→繰り返し→責任者判断→記録」の手順で行うこと、記録様式を労務用と旅館業法用で一本化することです。業界団体のマニュアルと厚労省の資料は、いずれも無料で入手できます。施行日までの2週間は、ゼロから作るより、自館の約款・就業規則・夜間体制との食い違いを洗い出す作業に充てるのが現実的です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 小規模な旅館やゲストハウスも義務の対象ですか?
はい。労働者を1人でも雇用していれば、規模や業種を問わず対象です。中小企業向けの猶予期間はありません。厚労省マニュアルは、小規模企業では経営者自身が相談窓口を担う形も例示しています。
Q2. 措置を講じなかった場合、罰則はありますか?
措置義務違反そのものに罰金はありませんが、都道府県労働局による助言・指導・勧告の対象となり、勧告に従わなければ公表され得ます。行政から報告を求められて報告しなかったり、虚偽の報告をしたりした場合は、20万円以下の過料の対象です。被害が生じた場合には、安全配慮義務違反として損害賠償を求められる可能性もあります。
Q3. カスハラをした客を、次回以降の予約で断れますか?
宿泊については、旅館業法第5条第1項の各号に当たる場合に限られます。過去にカスハラがあったという理由だけで一律に断れるとは限りません。今回の予約時点でどの号に該当するかを、客観的な事実に基づいて判断する必要があります。
Q4. 1泊目の途中で退去してもらうことはできますか?
暴行や脅迫など犯罪に当たり得る言動があれば、警察に通報したうえでの対応が基本です。厚労省は「宿泊しようとする者」に2泊目以降の宿泊予定者を含むとしているため、連泊の場合は翌日以降の宿泊を断る判断もあり得ます。判断に迷う場合は弁護士に相談してください。
Q5. 障害のある宿泊客からの繰り返しの依頼は、カスハラになりますか?
社会的障壁の除去を求めること自体はカスハラに当たらず、特定要求行為からも除外されています。ただし、求め方が粗野・乱暴な言動を伴い、通常以上の労力を要する場合は別途の判断になります。「内容」と「方法」を分けて検討します。
Q6. OTAに低評価の口コミを書かれたら、カスハラとして扱えますか?
事実に基づく評価や意見は、正当な申し入れの範囲です。投稿をちらつかせて値引きや返金を迫るなど、要求を通す手段として使われた場合に、カスハラや脅迫・恐喝の問題になり得ます。
Q7. 委託清掃スタッフが客室で被害を受けた場合、ホテルに責任はありますか?
雇用管理上の措置義務を負うのは、雇用主である委託先です。ただしホテルにも、同じ方針を示し、相談に対応するよう努めることが望ましいとされています。報告ルートと協力方法を委託契約で決めておくべきです。派遣スタッフの場合は、派遣先のホテルにも措置義務があります。
Q8. 10月1日から同時に始まる義務は、ほかにもありますか?
同じ改正で、求職者等に対するセクシュアルハラスメントの防止措置も義務化されます。採用面接やインターンシップの場面も含まれるため、採用担当者向けのルールもあわせて見直すと効率的です。
※注1:OTA(Online Travel Agent)…楽天トラベルやBooking.comなど、インターネット上で宿泊予約を仲介する事業者。
※注2:PMS(Property Management System)…予約・客室・会計などを管理するホテルの基幹システム。
※注3:合理的配慮…障害のある人から社会的障壁を取り除くよう求められた場合に、負担が過重でない範囲で行う必要かつ合理的な対応。障害者差別解消法の改正により、2024年4月から民間事業者にも義務付けられた。

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